私的宝盤11 James Iha / Look To The Sky(2012)

 スマパン、頑張ってますね。

 

Look To The Sky

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1."Make Believe"
2."Summer Days"
3."To Who Knows Where"
4."Till Next Tuesday"
5."Dream Tonight"
6."Dark Star"
7."Appetite"
8."Gemini"
9."Waves"
10."Speed of Love"
11."4th of July"
12."A String of Words"

 

 こんなに穏やかな気持ちにさせてくれるアルバムも珍しい。彼の声と作った音を聴くだけで、James Ihaという人がとても優しい人だと分かる。なんというか、少年のように繊細で無邪気。尖ったものは、全く感じられない。

 けれどやっぱりスマパンのギタリスト。音はホワホワしてはなくて、所々エッジが効いてます。尖っていないけど、エッジは効いてる…?ちょっと矛盾しているようですが、でもそんな感じ。うん、カッコいいんです。そしてどの曲にも共通するドリーミーさなんかは、スマパンにやっぱ似てます。

 "To Who Knows Where"は、イントロから一瞬で「イハワールド」に引き込まれる。なんとも心地良い…。"Till Next Tuesday"はほっとできるミドルナンバー。買い物とか散歩とか、恋人とのデートとか、そんな日常の些細な幸せが思い浮かぶ。"Gemini"は、ちょっぴり闇を感じさせる。でもなんだろう…?闇と言っても、夕闇の黄昏時を想起させる。時々淡い夕立ちも降ってきたりして、そこにうっすら虹がかかる。情景がふわぁっと浮かぶ。10曲目の"Speed of Love"は、恐らく今作のハイライト。まるで何か、これから楽しいことが始まるかのように、ワクワク感が加速していく。緩やかに加速して、やがて光が差す方へ向かっていく。全曲通して無駄な力みは皆無で、「この流れに逆らうことなく、自分らしくこのペースで行こうぜ。」と、イハさんが語りかけてくれるよう。

 

 ちょっと涼しくなってきた初秋に、朝焼けか夕焼けをみながら聴きたい…。ってことは、まだ聴けんか…。

 

 とか言っときながら、明日の朝、通勤中に聴いてる気がする。

 

 

☆おすすめ☆

10."Speed of Love"…センスの塊。センスの鬼。