私的宝盤❶ Elbow / Take Off And Landing Of Everything(2014)

お題「わたしの宝物」

 よい作品との出会いは宝物。モノとして、というより、聴いたときに思い出す景色や出来事、その時の感情…。それらが全てセットで、忘れられない宝物になる。だから僕にとって、よい作品って人生のイチブだし、一生ものなんです。

 だからCDのアルバムって、写真の思い出アルバムみたいなもん。みんな少なからず、そうなんじゃないかな?人は十代の頃に夢中になった歌を、一生口ずさむって言うしな。

 

Take Off And Landing Of Everythingf:id:highandry:20200818235144j:image

1."This Blue World"
2."Charge"
3."Fly Boy Blue / Lunette"
4."New York Morning"
5."Real Life (Angel)"
6."Honey Sun"
7."My Sad Captains"
8."Colour Fields"
9."The Take Off and Landing of Everything"
10."The Blanket of Night"

 

 2014年リリース。アルバム…の前にこのバンド、知ってますか?Elbow(エルボー)っていうんですが。日本では知名度は皆無ですが、イギリスではかなり有名らしい。このバンド、とにかく素晴らしい音を奏でます。ボーカルの声もいい。艶やかで、深みがある。ビンテージのワインみたい。飲んだことないけど、そんな感じ。

 このアルバムも、全体的に湿度が高めでじめっとしていて、Elbowらしさ全開。でも、曲調がバラエティに富んでいて、何よりメロディがきれい。ここで言うきれいというのは、煌びやかさではなく、無駄が一切ないということ。でも、聴いていると胸が熱くなってくるような、エモさがある。

 その要因は、アレンジにあると思う。特に先行シングルになった④のNew York Morningは秀逸。間奏ですっと入ってくるギターソロによって、より曲の世界に引き摺り込まれます。コーラスも然り。

 曲の構成も面白い。いわゆるA→B→サビみたいな曲は一切ない。不思議な所でギターソロが入るし、曲調が変わるし。なんか、クラシックっぽい感じ。③のFly Boy Blue / Lunetteなんかは、構成の面白さが顕著に出てる。

 英国のアルバムチャート1位、年間でも32位に食い込んでいます。アメリカより、ヨーロッパで愛されているようです。

 

 朝焼けの中で聴いても、夕焼けを見ながら聴いても、夜中寝れない時に聴いても、それぞれはまる曲。聴けば聴くほど、聴いても聴いても大好きなアルバム。

 

☆おすすめ☆

4."New York Morning"…胸が昂ります。