私的宝盤❽ TV on the Radio / Seeds(2014)

「人は音楽なしには生きられない」

 

 どこかで聞いたか、本で読んだか、なんかのコピーだったかもしれない。

 僕は毎日音楽を聴きます。聴いて心が休まったり昂ったり…。その安らぎとか興奮は、生きるためのエネルギーになる。とにかく大切で、大好きなもの。だから自分にとっての音楽とは、『あるとよいもの』という娯楽の範疇をはみ出していて、もう『ないといけないもの』なんだと思います。必要不可欠。必需品。

 

 

 まあ…。つまり、No Music No Lifeということか。

 

 

 

Seeds

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1."Quartz"
2."Careful You"
3."Could You"
4."Happy Idiot"
5."Test Pilot"
6."Love Stained"
7."Ride"
8."Right Now"
9."Winter"
10."Lazerray"
11."Trouble"
12."Seeds"

 

 

 ブルックリンのインディーロックバンド、TV on the Radioの6thアルバム。メンバーの死を経てリリースされたこのアルバムは、温もりに満ちた、優しい空気を纏っている。ただ一方で、現状に留まることなく常に先進的な音作りをしてきた彼らだからこそ「売れ線ねらい」「保守的」といった内外野の批判的な声もあるのかもしれない。

 音楽はメロディとリズム。メロディに合わせてリズムができるし、リズムからメロディができてくる時もある。分けること自体がナンセンスなくらい、メロディとリズムは切り離せないものだと思う。

 私見だが、前衛的、先進的、実験的と呼ばれる音は、リズムを変則的にするあまり、メロディが置き去りになっていることが往々にしてある気がする。そして、それがクールだとされ、批評家たちなどから評価される風潮がある。

 話が最初に戻るけれど、音楽なしに人は生きられない。僕たちの生きているこの世界は、音楽で溢れている。だからやっぱり、聴く人に寄り添うものであることが、ごく自然なことだと思うのです。あえて不自然にする必要はない。

 何を言いたいのか、自分でもよく分からん。とにかく言いたいのは、このSeedsのような、ソウルフルでエモい音楽が僕は好きです。

 

 

 

 

☆おすすめ☆

2."Careful You"…自らの心臓の中に入り込んで、その内側から心音を聞いたような感じ。温い。